脱北者送金:ルートが多様化、対北制裁に抜け穴 韓国
脱北者送金:ルートが多様化、対北制裁に抜け穴
朝鮮日報2011/02/07 09:59:50
脱北者が密かに北朝鮮に送金する資金が年間1000万ドル(約8億2000万円・推定値)を超えたが、今後さらに増え続ければどうなるか。韓国の安全保障当局者は6日、「韓国に定着した脱北者が2万人を超え、現在も増え続けている。これに伴い、送金ルートも多様化しており、脱北者による北朝鮮への送金額が増えるのは間違いない」と指摘した。韓国から北朝鮮への資金の流れが今後も加速するという見方だ。
韓国政府は脱北者からの送金が北朝鮮に与える影響をプラス面、マイナス面から分析している。統一部の関係者は「脱北者家族の生活が豊かになればなるほど、北朝鮮内部で韓国に対する期待感が高まる可能性がある」と語った。
脱北者の証言によると、咸鏡北道清津市では、脱北者の家族を指して、「あの家は外の世界に関心を持つ子どもがいるため裕福だ。うちの子どもにも度胸があれば脱北して家計を支えてくれるだろうに」とうらやむ住民がいるという。脱北者の家族は当初、後ろ指を指されていたが、資金が流れるようになってからは「うちの親族にも川を越える人がいればよいのに」という話を周囲から聞かれるようになったという。
ある脱北者は「中朝国境地域の脱北者家族は、北朝鮮に定住した在日僑胞の70-80年代の状況と似ている」と指摘した。1959年に初の帰国船に乗って帰還した在日僑胞は、60年代には北朝鮮でひっ迫した生活を送ったが、日本にいる家族が送金した円のおかげで70年代後半からは羨望(せんぼう)の的になった。
しかし、韓国政府が北朝鮮への現金の流れを徹底的に遮断している状況で、脱北者の送金が抜け穴になっているのではないかとの懸念も強い。北朝鮮は韓国に水産物、砂利などを輸出し、年間3億ドル(約250億円)程度を稼いでいたが、昨年の哨戒艦「天安」爆沈事件以降、これらの取り引きが断たれた。 10年間で5億ドル(約410億円)を稼いだ金剛山観光も、2008年7月以降中断している。
韓国政府の消息筋は「脱北者の送金ルートに対する取り締まりが困難な点を悪用し、韓国の親北勢力などが北朝鮮当局に資金を送る可能性を否定できない」と指摘した。脱北者を偽装したスパイの摘発も後を絶たない。しかし、脱北者団体の関係者は「脱北者による送金は大半が200万-300万ウォン(約 15万-22万円)という少額だ。資金は当局ではなく、住民の手に渡ることから、プラスの側面が大きいのではないか」との見方を示した。
脱北者の送金は、韓国にいる脱北者から中国国内のブローカー、北朝鮮国内のブローカーを経て、脱北者の家族というルートで伝達される。まず、脱北者はさまざまなネットワークを持つ中国の朝鮮族ブローカー(丹東や延吉に居住)の口座に送金する。入金を確認した中国のブローカーは、手数料30%を差し引いた額を北朝鮮国内の家族に手渡すよう、北朝鮮側のブローカーに指示する。北朝鮮側のブローカーは、中国のブローカーの親せきや華僑であるケースが多いという。この過程で北朝鮮側のブローカーは、自宅や携帯電話が通じる地域で韓国の脱北者に電話をかけ、送金した額と受け取った額を確認させる。ただし、ブローカーとの初取引や送金額が大きい場合には、「送金事故」が起きるケースもあるという。
朝鮮日報2011/02/07 09:59:50
脱北者が密かに北朝鮮に送金する資金が年間1000万ドル(約8億2000万円・推定値)を超えたが、今後さらに増え続ければどうなるか。韓国の安全保障当局者は6日、「韓国に定着した脱北者が2万人を超え、現在も増え続けている。これに伴い、送金ルートも多様化しており、脱北者による北朝鮮への送金額が増えるのは間違いない」と指摘した。韓国から北朝鮮への資金の流れが今後も加速するという見方だ。
韓国政府は脱北者からの送金が北朝鮮に与える影響をプラス面、マイナス面から分析している。統一部の関係者は「脱北者家族の生活が豊かになればなるほど、北朝鮮内部で韓国に対する期待感が高まる可能性がある」と語った。
脱北者の証言によると、咸鏡北道清津市では、脱北者の家族を指して、「あの家は外の世界に関心を持つ子どもがいるため裕福だ。うちの子どもにも度胸があれば脱北して家計を支えてくれるだろうに」とうらやむ住民がいるという。脱北者の家族は当初、後ろ指を指されていたが、資金が流れるようになってからは「うちの親族にも川を越える人がいればよいのに」という話を周囲から聞かれるようになったという。
ある脱北者は「中朝国境地域の脱北者家族は、北朝鮮に定住した在日僑胞の70-80年代の状況と似ている」と指摘した。1959年に初の帰国船に乗って帰還した在日僑胞は、60年代には北朝鮮でひっ迫した生活を送ったが、日本にいる家族が送金した円のおかげで70年代後半からは羨望(せんぼう)の的になった。
しかし、韓国政府が北朝鮮への現金の流れを徹底的に遮断している状況で、脱北者の送金が抜け穴になっているのではないかとの懸念も強い。北朝鮮は韓国に水産物、砂利などを輸出し、年間3億ドル(約250億円)程度を稼いでいたが、昨年の哨戒艦「天安」爆沈事件以降、これらの取り引きが断たれた。 10年間で5億ドル(約410億円)を稼いだ金剛山観光も、2008年7月以降中断している。
韓国政府の消息筋は「脱北者の送金ルートに対する取り締まりが困難な点を悪用し、韓国の親北勢力などが北朝鮮当局に資金を送る可能性を否定できない」と指摘した。脱北者を偽装したスパイの摘発も後を絶たない。しかし、脱北者団体の関係者は「脱北者による送金は大半が200万-300万ウォン(約 15万-22万円)という少額だ。資金は当局ではなく、住民の手に渡ることから、プラスの側面が大きいのではないか」との見方を示した。
脱北者の送金は、韓国にいる脱北者から中国国内のブローカー、北朝鮮国内のブローカーを経て、脱北者の家族というルートで伝達される。まず、脱北者はさまざまなネットワークを持つ中国の朝鮮族ブローカー(丹東や延吉に居住)の口座に送金する。入金を確認した中国のブローカーは、手数料30%を差し引いた額を北朝鮮国内の家族に手渡すよう、北朝鮮側のブローカーに指示する。北朝鮮側のブローカーは、中国のブローカーの親せきや華僑であるケースが多いという。この過程で北朝鮮側のブローカーは、自宅や携帯電話が通じる地域で韓国の脱北者に電話をかけ、送金した額と受け取った額を確認させる。ただし、ブローカーとの初取引や送金額が大きい場合には、「送金事故」が起きるケースもあるという。

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