「法制度への挑戦者」って誰のこと? 仙谷由人のこと(笑)

【名言か迷言か】「法制度への挑戦者」って誰のこと?
産経2010.10.9 18:00

 沖縄・尖閣諸島沖で起きた漁船衝突事件の中国人船長釈放、民主党の小沢一郎元代表の政治資金事件での検察審査会による起訴議決公表をめぐり、仙谷由人官房長官の「肉声」が改めてクローズアップされている。2つの出来事はともに菅直人首相が外遊中の出来事で、党内外からは「影の首相」などともささやかれる「仙谷氏の主導では」といった見方も出ているためだ。

 仙谷氏は5日の記者会見で、産経新聞の同日付朝刊1面で、小沢氏側近のベテラン議員が検審の議決公表を「仙谷氏の差し金だ」などと語ったことを見出しとともに報じたことについて、「産経新聞の大見出しは、日本の法制度そのものに対する挑戦だ。憤慨にたえない。こういう誤解を与える見出しをつくるセンスに、怒りをもって抗議したい」と「イラ菅」ならぬ「イラ仙」ぶりを示して怒りを爆発させた。

 しかし、勾留延長までして「粛々と処理」するはずだった中国人船長の突然の釈放に「政治介入があったのでは」と疑問視されたのは一体どこの誰だったのか。

 仙谷氏は会見で、釈放は刑事訴訟法で認められた地検独自の総合的判断であり「諒とする」などと述べている。だとすれば、検察当局が今後も外交関係などに配慮して容疑者を訴追しないケースが出ることになる。そうした可能性を問う質問主意書などが出ても政府は「検察の判断は諒だ」と強弁するのだろうか。

 仙谷氏はまた、9月29日の記者会見では中国側が漁船事件で態度をエスカレートさせたことについて、「20年前ならいざ知らず、(中国は)司法権の独立、政治・行政と司法の関係が近代化され、随分変わってきていると認識していたが、あまりお変わりになっていなかった」と釈明してみせた。

 だが中国が近年、経済の自由化以外に、政治や行政、司法との関係まで近代化を進めたなどと認識している人が、日本はおろか世界中にいるだろうか。頭脳の明晰さにおいて「相当の自負を持つ」(民主党中堅)とされる仙谷氏に、よもや認識の甘さなどあり得ないだろう。認識しないようにしていた、つまり思い入れが強過ぎただけではないのか。

 中国に期待を裏切られたショックからか、殊勝に反省してみせた仙谷氏だが、週明けの4日に小沢氏の起訴議決が公表されると、民主党の枝野幸男幹事長代理が漁船衝突事件の中国を法治主義が通らない「あしき隣人」と批判したことに反論し、戦前の日本が「侵略によって中国に迷惑をかけた」と擁護。他国の現状認識になぜか近代史のフィルターを織り交ぜる不可思議な認識を表明した。翌5日には日中首脳会談が実現、中国が軟化の兆しを見せると冒頭の産経批判を展開、再び自信を取り戻したかのようだ。

 だが、漁船衝突時事件で一貫した対応を取れなかった日本が今後、中国に対し従来以上に苦慮する可能性は高い。東シナ海問題の重大な「転換点」にしてしまったかもしれないのだ。かつて日本には国際情勢を「複雑怪奇」と嘆いて政権を投げ出した歴史もある。「中国はあまり変わっていなかった」との発言も同様に、国の進路を誤らせた象徴的な言葉として後世に刻まれるのかもしれない。(森山昌秀)

◇…先週の永田町語録…◇

(4日)

 ▽中国の評価は高い

 仙谷由人官房長官 三国志などの歴史物をみれば分かるし、桃太郎などの寓話も中国から取ってきたようなものが多い。中国を評価する国民は多いと思う。(日中関係について記者会見で)

 ▽紙でなく国会で

 舛添要一新党改革代表 紙1枚で(与党から)返事が来た。このような場で決まるなら国会はいらない。国会で議論すべきで、その原則ははっきりしてほしい。(補正予算案をめぐる民主党と野党5党の会合後、記者団に)

(5日)

 ▽役人は優秀

 前原誠司外相 「政治主導」は政治家がすべてを行って官僚を排除するという思い込みが民主党の一部にあったが、間違いだ。役人は極めて優秀だ。(日本外国特派員協会の講演で)

 ▽生活第一にならない

 小池百合子自民党総務会長 日本全体が小沢氏にかけるエネルギーがあまりに多くなると、「国民の生活が第一」にならないのではないか。(民主党の小沢一郎元幹事長の強制起訴が与える影響に関し記者会見で)

(6日)

▽自然な形で会談

 菅直人首相 ワーキングディナーの後、自然な形で会談ができて良かった。戦略的互恵関係を進展させ、ハイレベルの政治家の会談や民間交流を進めていこうという点でも一致した。(温家宝首相との日中首脳会談について記者団に)

 ▽立ち合いの変化

 谷垣禎一自民党総裁 菅さんは横綱なのに、立ち合いの変化が好きなのだな。(答弁を)逃げるなという感じだ。(衆院代表質問の首相答弁の印象について記者団に)

(7日)

 ▽団塊世代のパワー

 菅直人首相 私も団塊世代のパワーで、もののない時代から高度成長を駆け抜けた。この世代が元気なうちに、大きな課題を解決して次の世代に引き継ぐ。(衆院本会議で、団塊世代の在り方を問われ)

 ▽モデル転向しては

 渡辺喜美みんなの党代表 モデルに転向したらいいのではないか。十分やっていける。(蓮舫行政刷新担当相が、国会議事堂内でファッション雑誌の撮影に応じた問題について記者団に)

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