トヨタが正社員の賃金水準を維持したまま下請けにコスト3割カットを強要
円の対ドル価値が3割ほど上がり、最近では1ドル=90円なら円安という感覚(笑)なので、日本の製造業はどーしてるのかなーと心配していたら、トヨタがやってくれました。
下請けにはコストの3割削減を強要するものの、トヨタ本体が抱える正社員の賃金水準は以前のままだそうです。
期待通りに行動してくれる企業で、本当にわかりやすいです。
労働者の賃金水準を国際比較するときは、ドル建てに換算します。以前は世界一優秀だと評価されていた日本人労働者ですが、いまや「能力もないのに無駄に賃金が高い」と最低の評判です。
その「能力もないのに無駄に賃金が高い日本人」の代表格がトヨタ正社員であることに、当人たちは全く気付いていないようです。
社内に立派な調査部を持ち、同時に社外の各種経済研究所に対し毎年巨額の支援をし続けているにもかかわらず、サブプライム後の米国景気後退を予見できず、土壇場まで脳天気に増産、増産と浮かれていたトヨタの分析能力が、ここでも遺憾なく発揮されました。
トヨタ、部品価格3割引き下げ要請 系列に10年ぶり
2009年12月22日6時23分
トヨタ自動車は21日、系列部品メーカーに対し、部品価格を3割以上、引き下げるよう要請した。トヨタが一気に3割もの価格引き下げを求めるのは10年ぶり。成長が著しい新興国向けに低価格車づくりに取り組んでいるが、部品が高すぎてライバルメーカーに後れをとっているため踏み切る。急激な価格引き下げについていけない下請け・孫請けメーカーは、廃業に追い込まれる可能性がある。
来年3月までに部品ごとに製造コストの削減目標を決め、2012年から13年にかけて発売する新車から価格を抑えていく計画。一部の部品は4割の引き下げを求める。
トヨタはこれまで、低価格帯の車にも高級車と同様、高品質の部品を採用しており、高コスト体質となっていた。今後は先進国向けのレクサスブランドの車や「クラウン」などの高級車、「カローラ」などの世界販売車、「ヴィッツ」など新興国を中心に売る低価格車に分類。価格帯に応じた品質で十分とし、小型車を中心に製造コストを下げていく。
そのため、トヨタは「RRCI」(良品廉価、コスト、イノベーションの略)を展開、部品メーカーと協力して設計段階から部品の製造コストを洗い直し、引き下げる。
トヨタの危機感の背景には円高と、新興メーカーの台頭がある。輸出に不利な円高は長引く見通し。韓国の現代自動車はウォン安を追い風に世界的に販売シェアを伸ばしており、車の販売価格の大幅な引き下げが不可欠だと判断した。
トヨタは00年にも、3割のコスト削減を打ち出したが、このときは、部品価格は下がったのに、車の価格は下がらなかった。トヨタ側が高級車路線に移り、コスト削減の取り組みが不十分だったためとみられる。
【がんばれ!!ものづくり日本】復活への模索
産経関西2009年12月 4日
(4)大樹の意図(下) 極限の努力迫る防波堤
「下請けいじめとは思っていない。今後は自動車部品メーカーも世界との戦いになる」
平成23年度までに下請け企業からの部品調達コストを約3割削減すると表明した軽自動車首位のダイハツ工業の箕浦輝幸社長は、こう言葉に力を込めた。ダイハツの部品調達先は約300社。今後は付き合いのなかった海外の部品メーカーとの直接取引も行う方針で、国内企業は安閑とはしていられなくなる。
ダイハツは大分、福岡両県で低コストの生産技術を結集した工場を相次ぎ稼働させ、コストの低減に取り組んできた。だが、価格競争力を高めるためには製造原価の7~8割を占める外部からの調達部品にもメスを入れることが不可避となった。
「生き残りを賭けた抜本的なコスト改革を早急に推進しなければならない」と箕浦社長は話し、調達先となる中小製造業に一段のコスト引き下げを求める。
■ ■
ダイハツの親会社で、世界の自動車市場の頂点に立つトヨタ自動車は「協力会社」と呼ばれる中小のものづくり企業に、一歩踏み込んだ経営努力を迫る。徹底したコスト削減要請は「乾いたぞうきんを絞る」といった表現でたとえられるほどで、昨年秋以降の世界的な自動車不況でその傾向は強まっている。
「労働コストの安い国と今後競争しなければならない。調達部品の価格を下げてもらうこともお願いせざるを得ない」とトヨタの林南八取締役は打ち明ける。一方で「それだけでは解決できない」とも言う。
トヨタは9月以降、調達先からの要請に基づき、減産で余剰となった人員を受け入れている。ヤマハ発動機など中小企業を含む四十数社の計600人弱がハイブリッド車「プリウス」などを生産する堤工場(愛知県豊田市)などで働いている。静岡県に本社を置く部品メーカーは「従業員の雇用の維持に向け、余剰人員の対策が最大の課題だっただけに助かりました」と胸をなでおろす。
財務面での指導も行う。マフラー製造のフタバ産業は平成22年3月期も最終赤字見込みで、トヨタは法務・財務面での立て直しが必要と判断。同社幹部をフタバ産業の社長に送り込んだほか、7人の財務や法務の専門家を派遣し、トヨタ流の財務ノウハウを伝授している。
自動車は約3万点の部品で構成されており、それらを製造しているメーカーは大手だけではない。トヨタが支援を惜しまないのは車づくりを支えるのが中小製造業であると認識しているからだ。それは一時、1ドル=84円まで円高が進んだ中でも、為替リスクを避けるための海外生産の拡大に慎重な姿勢からも垣間見える。
ドルに対して1円の円高で年間250億円の営業利益が減るが、それでも「日本の技術と雇用の確保を考えると、円高だからといってすぐに海外移転できるものではない」(トヨタ広報担当者)という。中小企業の防波堤であることは忘れていないのである。
下請けにはコストの3割削減を強要するものの、トヨタ本体が抱える正社員の賃金水準は以前のままだそうです。
期待通りに行動してくれる企業で、本当にわかりやすいです。
労働者の賃金水準を国際比較するときは、ドル建てに換算します。以前は世界一優秀だと評価されていた日本人労働者ですが、いまや「能力もないのに無駄に賃金が高い」と最低の評判です。
その「能力もないのに無駄に賃金が高い日本人」の代表格がトヨタ正社員であることに、当人たちは全く気付いていないようです。
社内に立派な調査部を持ち、同時に社外の各種経済研究所に対し毎年巨額の支援をし続けているにもかかわらず、サブプライム後の米国景気後退を予見できず、土壇場まで脳天気に増産、増産と浮かれていたトヨタの分析能力が、ここでも遺憾なく発揮されました。
トヨタ、部品価格3割引き下げ要請 系列に10年ぶり
2009年12月22日6時23分
トヨタ自動車は21日、系列部品メーカーに対し、部品価格を3割以上、引き下げるよう要請した。トヨタが一気に3割もの価格引き下げを求めるのは10年ぶり。成長が著しい新興国向けに低価格車づくりに取り組んでいるが、部品が高すぎてライバルメーカーに後れをとっているため踏み切る。急激な価格引き下げについていけない下請け・孫請けメーカーは、廃業に追い込まれる可能性がある。
来年3月までに部品ごとに製造コストの削減目標を決め、2012年から13年にかけて発売する新車から価格を抑えていく計画。一部の部品は4割の引き下げを求める。
トヨタはこれまで、低価格帯の車にも高級車と同様、高品質の部品を採用しており、高コスト体質となっていた。今後は先進国向けのレクサスブランドの車や「クラウン」などの高級車、「カローラ」などの世界販売車、「ヴィッツ」など新興国を中心に売る低価格車に分類。価格帯に応じた品質で十分とし、小型車を中心に製造コストを下げていく。
そのため、トヨタは「RRCI」(良品廉価、コスト、イノベーションの略)を展開、部品メーカーと協力して設計段階から部品の製造コストを洗い直し、引き下げる。
トヨタの危機感の背景には円高と、新興メーカーの台頭がある。輸出に不利な円高は長引く見通し。韓国の現代自動車はウォン安を追い風に世界的に販売シェアを伸ばしており、車の販売価格の大幅な引き下げが不可欠だと判断した。
トヨタは00年にも、3割のコスト削減を打ち出したが、このときは、部品価格は下がったのに、車の価格は下がらなかった。トヨタ側が高級車路線に移り、コスト削減の取り組みが不十分だったためとみられる。
【がんばれ!!ものづくり日本】復活への模索
産経関西2009年12月 4日
(4)大樹の意図(下) 極限の努力迫る防波堤
「下請けいじめとは思っていない。今後は自動車部品メーカーも世界との戦いになる」
平成23年度までに下請け企業からの部品調達コストを約3割削減すると表明した軽自動車首位のダイハツ工業の箕浦輝幸社長は、こう言葉に力を込めた。ダイハツの部品調達先は約300社。今後は付き合いのなかった海外の部品メーカーとの直接取引も行う方針で、国内企業は安閑とはしていられなくなる。
ダイハツは大分、福岡両県で低コストの生産技術を結集した工場を相次ぎ稼働させ、コストの低減に取り組んできた。だが、価格競争力を高めるためには製造原価の7~8割を占める外部からの調達部品にもメスを入れることが不可避となった。
「生き残りを賭けた抜本的なコスト改革を早急に推進しなければならない」と箕浦社長は話し、調達先となる中小製造業に一段のコスト引き下げを求める。
■ ■
ダイハツの親会社で、世界の自動車市場の頂点に立つトヨタ自動車は「協力会社」と呼ばれる中小のものづくり企業に、一歩踏み込んだ経営努力を迫る。徹底したコスト削減要請は「乾いたぞうきんを絞る」といった表現でたとえられるほどで、昨年秋以降の世界的な自動車不況でその傾向は強まっている。
「労働コストの安い国と今後競争しなければならない。調達部品の価格を下げてもらうこともお願いせざるを得ない」とトヨタの林南八取締役は打ち明ける。一方で「それだけでは解決できない」とも言う。
トヨタは9月以降、調達先からの要請に基づき、減産で余剰となった人員を受け入れている。ヤマハ発動機など中小企業を含む四十数社の計600人弱がハイブリッド車「プリウス」などを生産する堤工場(愛知県豊田市)などで働いている。静岡県に本社を置く部品メーカーは「従業員の雇用の維持に向け、余剰人員の対策が最大の課題だっただけに助かりました」と胸をなでおろす。
財務面での指導も行う。マフラー製造のフタバ産業は平成22年3月期も最終赤字見込みで、トヨタは法務・財務面での立て直しが必要と判断。同社幹部をフタバ産業の社長に送り込んだほか、7人の財務や法務の専門家を派遣し、トヨタ流の財務ノウハウを伝授している。
自動車は約3万点の部品で構成されており、それらを製造しているメーカーは大手だけではない。トヨタが支援を惜しまないのは車づくりを支えるのが中小製造業であると認識しているからだ。それは一時、1ドル=84円まで円高が進んだ中でも、為替リスクを避けるための海外生産の拡大に慎重な姿勢からも垣間見える。
ドルに対して1円の円高で年間250億円の営業利益が減るが、それでも「日本の技術と雇用の確保を考えると、円高だからといってすぐに海外移転できるものではない」(トヨタ広報担当者)という。中小企業の防波堤であることは忘れていないのである。
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