シリア:アレッポ市北西部にゲリラが乱入 その他情勢 10月26日まで

10月24日、先にFSAが占拠したBani Zaidバニー・ゼイド(城から北西へ5.1kmにある、ごく狭い地区。ロータリーの東側で、環状道路から僅かに内側)から、FSAがロケット砲を乱射。包囲している政府軍がひるんだ隙に、突撃隊が町に乱入。

Hayy al-Sabeel、al-Zuhour、Suriyaan al-Jadeedahなど、これまで安全だった北西部の住宅地や、市街地の内側の高級住宅地にゲリラが展開し、あちこちで交戦が発生した。Mogamboには、砲弾が落下した。北西部にある小さな兵舎にゲリラが侵入した(注:当時無人だったのだろうか?ゲリラの数はさほど多くなさそうな印象だが、いとも簡単に占領された)。

また、市街地北部のal-Ashrafiyyahでは、FSA系の睡眠細胞が同時刻に動き出し、町に展開した。

これらの地区には、キリスト教徒も多く、北へ行くほどクルド人口が増える。al-Ashrafiyyahはクルド人の町というイメージ。

住民は外出できない状態になり、交戦は24時間以上続いた。25日になり、Suriyaah al-Jadeedahに共和国警護隊を投入し、昼過ぎに鎮圧した。

al-Ashrafiyyahでは、25日にクルド人14人死亡、15人負傷。27日には、1丁目は鎮圧し、ゲリラが逃げ込んだ2丁目・3丁目(注:町の内側から外側へ移動)で追跡している。政治治安部と協力して、PKKが対応している。

(al-Ashrafiyyah地区でのゲリラ死亡者リストを見ると、北西郊外ハリーターン、ハイヤーン出身者が主体のグループと思われる。)

北西部の北縁では、27日現在、まだ交戦が続いている。



27日、北西郊外すぐのAnadaanアナダーンをPKKが攻撃。ゲリラ数十人を殺害。

FSA筋は、この情報↑は、アラブ系FSAとクルド人との関係を悪化させる目的で、シリア政府が流した嘘と語る。市内al-Ashrafiyyahについては、前日にFSAとPKKの間で衝突があったことを認めた上で、その後協議の場を持ち、相互に人質を交換することで和解したと語った。
http://www.aksalser.com/index.php?page=view_news&id=4907163adf675c8196081e99c17e2e4d&ar=357127651
(注:FSAとPKKは、理屈的には最初から仲が悪いはずで、ハサケ県からは両者の対立を伝える情報がいくつも入っているので、このFSA筋の話こそ嘘なのではないかと思う。)

10月26日、アル・アシュラフィーイェ地区。クルド人のデモにFSAが発砲し、多数死亡。(注:FSAの不良連中が乱入したので、出て行けデモをしたところ、発砲された。)
http://www.youtube.com/watch?v=z_V5b92uOxc

(11月6日17時35分追記
アル・アシュラフィーイェ地区の衝突の発端と、その後のやりとりに関する詳報。
http://www.kurdwatch.org/index.php?aid=2682&z=en&cure=245(追記終了)



24日、一度は政府軍が安全宣言を出した、東部戦線の中央部al-Sakhour, al-Sha'aar、Sulaiman al-Halabiおよび北部Bustan Pashaで、FSAが新規に展開。路上で、武器弾薬をおおっぴらに売っている。

「FSAゲリラ1人に月150ドル支給」を掲げ、人集めに成功したのかも、という見方あり。

現場のゲリラ兵は、月150ドルも受け取っていない。志願ゲリラ兵は週2000シリポン(26.6ドル=月100ドル)、無線通信係は週200シリポン(2.66ドル)だけ。タウヒード旅団の主力、推定1500人は、月1500ドル受け取っている。10月25日al-Watan紙。
http://megalodon.jp/2012-1026-1556-14/www.alwatan.sy/dindex.php?idn=129318



27日、Sulaiman al-Halabi地区にある上水道ポンプを、FSAが破壊。北西部・西部の高級住宅地を含む広い地域で断水。修理に5日要する。(追記:24時間で直りそう、とのこと。)



市街地西部のal-Idhaa'ahアル・イザーア(ラジオ・テレビ局)地区では27日、政府軍の案内で、住民が自宅に帰還した。



10月24日、 タウヒード旅団司令官の出身地は、アレッポ北郊外Maari'マーリア村。バアス党員の村長は、中央とのコネのため生かしている。
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-20040318

10月24日、そのマーリア出身アレッポ大学生が、テロ組織に勧誘されてから、脱走するまでの経緯を告白。検問所の番を、月150ドルで命じられた。大モスクを砲撃した(=大モスク破壊の責任はFSAにある)。
http://sana.sy/ara/2/2012/10/24/449008.htm



10月23日、新しい大統領恩赦を発表。ただし武装集団には適用不可。
http://sana.sy/eng/21/2012/10/23/448676.htm
http://sana.sy/ara/2/2012/10/23/448651.htm



10月26日。ロシアは、強制着陸事件で、合法貨物を違法に押収した過ちを、トルコ政府が公に認めるよう求めている。1週間待っているのに、トルコ政府から返答がない。
http://arabic.rt.com/news_all_news/news/598118/
(注:どうも、この件を攻めて、議論の方向を変えたい意向のよう。)

10月24日、UNSCが報道声明。アル・カーイダのテロを非難せず。(フランスが反対したとのこと。)
http://www.innercitypress.com/syria2eid102412.html
安保理声明が初めて、外国によるテロ支援に言及。これまで反対してきたフランスが折れた。10月26日シリア国連代表ジャアファリ氏の発言。
http://sana.sy/eng/21/2012/10/26/449260.htm

10月27日、クリントン国務長官が退任の意向。
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_27/kurinton-tainin/
(あらら。「アサドに残された日々は限られている」と語った本人が、またもや、アサドより先に姿を消すことになった(笑)。関連記事



サウジ政府は10月25日、ジェッダのシリア領事館職員3人を国外追放。
http://arabic.rt.com/news_all_news/news/598051/

トルコ。AKPは外交方針を修正し、ロシアとも関係改善を図るが、シリア国内の目標は変えない 。トルコ首相と外相は、戦争犯罪を犯したのであり、証人(=アサド)を消さなければ、2人はICC行きとなり、自らの存続に関わるから。10月24日付けSol紙。
http://megalodon.jp/2012-1026-1248-15/haber.sol.org.tr/devlet-ve-siyaset/tezkereyi-abd-kapti-karizmayi-rusya-cizdi-akpnin-diplomasi-manevralari-kurtarir-mi

10月25日。トルコYurt紙 政府に批判的な世論40%。Sol紙 戦争犯罪人にされることを恐れる政府首脳。イエメン紙 トルコ政府がイエメン政府に対し、シリア・ゲリラ訓練基地提供を要請してきた。
http://sana.sy/ara/3/2012/10/25/449051.htm

FT紙も10月26日、問題山積のトルコ政府は、批判を恐れて方針を転換した、という内容の記事を掲載。



10月23日、ダマスカス工業会議所の互助会(年金を支給する仕組み)が活動停止。2011年、12年と掛け金の未納者が急増したため。

10月25日、(日本では別に珍しくない)被災者用のプレハブ住宅が、シリアの経済紙に紹介された。

10月26日、ラタキア市で、犠牲祭のお菓子売上は、前年比60%減。豆の産地であるイドリブ県、アレッポ県から材料が届かず、値段が上がっているし、生活するのに精一杯で、イードどころではない。
http://www.dampress.net/?page=show_det&select_page=6&id=23519

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  • シリア情勢まとめ 11月3日まで(内政)

    Excerpt: 【アレッポ市内】 東部戦線が収束に向かうかと思い始めたころ、Jabhah al-NusrahとFSAが市街地北西部の外側から、市内に対する攻撃を激化させた。Jabhah al-Nusrahは武器弾薬.. Weblog: 日々の感想 racked: 2012-11-05 16:01