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zoom RSS シリア情勢:アレッポでゲリラが成果、ロシアが動揺、シリアは動じず

<<   作成日時 : 2013/02/18 16:03   >>

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残念ながら時間がないので、要点のみ。

FSAのIdreesイドリース司令官が米国に対し、3種類の軍事訓練、6種類の装備提供を要請。ここ数日、ゲリラがAleppoでJarraah空軍基地、第80防空基地、al-Thawrahダムを占拠し、アレッポ国際空港も陥落寸前である(注:という状況を受け、この要請を検討しても良いのではないか、とまでは明記していないが、そう言いたげ)。2月14日付け、David Ignatiusの寄稿。
http://www.dailystar.com.lb/Opinion/Columnist/2013/Feb-14/206366-as-rebels-gain-new-ideas-to-help-syrias-opposition.ashx

(軍事情勢の変化を受け、米国陣営のあちこちから、一時はなりを潜めたアサド退陣要求が、再び聞こえてくるようになった。)

2月17日付けでこんな写真が出回っていますけど。
緑が政府軍。赤がゲリラ。
左上の緑が、アレッポ国際空港+ナイラブ空軍基地。
画像

2月14日、Bogdanovロシア外務次官の話。シリア情勢が急速に悪化しており、国が分裂し、影響が国境の外に溢れる危険がある。できるだけ早く、サウジ、イラン、エジプトも参加する形で、国際会議を開くべき。(注:以前の語り口とは、随分異なる。)
http://arabic.rt.com/news_all_news/news/607716/

同日、外務報道官の話。シリア国内情勢は悪化している。ゲリラ同士の衝突もある。対話に入ることが重要で、いつ・どこでという話は二の次。もし開催地としてモスクワがよければ、場所を提供する用意がある。
http://arabic.rt.com/news_all_news/news/607732/

(まもなくモスクワを訪問するシリア外相とNCSORF議長は、それぞれ相手方と面会する予定はないと発表した。政権と対話する用意を表明したNCSORF議長は、その後、内部の会議で吊し上げられ、アサド、および流血に関係した人物が残る政府とは対話しない点を再確認した。)



最近の情勢について、バアス党内部の見解は、概ね以下の通り。

米国陣営は、シリア国内の混乱が続けば、軍がアラウィー派とスンニー派に分裂するか、少なくとも軍部が大統領と距離を置くと想定していたが、いつまで経ってもそうならないので、次の作戦へ進むことができずにいる。執拗にアサド退陣と叫ぶのは、作戦が頓挫した焦りの現れ。米欧の研究者は、シリア内政の基本的な部分について理解していないようだ。

米国は、単にシリア国内の対話開始にとどまらず、ロシアとの外交的解決にまで言及している。米国にとっては、シリア問題を解決することが大事なのであり、時間を潰す目的で交渉開始を呼びかけているのではない。米国は弱い。

従って、3月末までに米ロ間で成立する外交の大枠に沿って、米国の下にぶるさがっている反体制派海外組は、前提条件なしの交渉に入ることを余儀なくされる。米ロ合意は、シリア人が国内対話で将来の体制について協議できるよう、外国干渉を一切排除する環境作りである。現時点では、海外組が、あれこれ前提条件をつけているが、実際に対話に入る段階で、前提条件は全て切り捨てられる。無駄なことをしている。

ケリー国務長官が、アサド大統領に退陣する必要性を悟らせたいと語った件について。普通は、外交で解決しない問題を軍事力に訴えるのであって、軍事解決はないと結論付けられたシリア問題について、外交でアサド退陣を説得すると発言するケリーは、馬鹿なのではないか(笑)。

アレッポ、ハサケ、デール県において、ゲリラが基地を占拠している。今後、この動きが激化することが予想されるが、外国籍、および武装解除して外国干渉否定を宣言しないシリア人ゲリラには、国内対話への参加権がなく、国内対話の内容と結論に何ら影響をもたらさない。従って、ゲリラの背後にいるカタール、サウジは、新生シリアに何の影響力も行使することができない。

ゲリラ戦に参加しているFSAは、少ない。死体を数えると、ヌスラ 5、FSA 1の割合。

戦死者の割合は、政府軍 1:ゲリラ 15。(注:だから政府軍は力を温存していると言いたいのか、苦しい言い訳なのか、不明。)

同胞団に政権を取らせたチュニジアとエジプトの両方が、現在大混乱している。同胞団は使えないとの認識が、広がっている。一般のシリア人にとり、反面教師になっている(笑)。同胞団政権は、シリア人が望むモデルではない。



ゲリラがアレッポ空港(市街地の南東すぐ外)周辺の防空基地を押さえている間、政府軍はどこにいたのかと思ったら、東郊外と西郊外で仕事をしていた。ようやく空港周辺に兵力を集めた様子だが、今から始めてどこまで挽回できるだろうか。

アレッポ市内では、2月14日から、Bab al-Nasrバーブン・ナスル攻略が始まった。今でも続いている。西のバーブル・ファラジュに戦車を配置し、東のバーブン・ナスル方向に戦車砲を撃ち込んでいる様子。現場を東西に走る大通り(の西側)で、これまでに市民6人が狙撃され死亡。繁華街にも弾が飛んできている。

バーブン・ナスルの内側のすぐ西にある、由緒あるシナゴーグ(1948年に破壊)を潰す形で攻撃しているのか、神経質に温存する形で攻撃しているのか、興味がある。



燃料、パン、小麦の値段が、この1週間で2割ほど下がった。ガスボンベの値段も、わずかだが下がった。流通が改善したようには見えない今の状況で、どのようにして供給を増やしたのか疑問。



2月15日。シリア国営テレビの映像。18:17から、南東郊外al-Shaikh Sa'eedで軍がゲリラを征伐、遺体の映像。18:53から、市内西部Salah al-Dinとal-Idhaa'ahで、政府軍支持デモ。久々に規模が大きく、大統領の写真を掲げる人も多い。「FSAは盗賊」と叫ぶ。
http://www.youtube.com/watch?v=6etZzRmW-G8



全体として、ゲリラがアレッポ空港に大手をかけたことで、米国陣営はupbeatし、ロシアは動揺したように見える。シリア政府は、最後は自爆攻撃して世界に迷惑をかける覚悟ができているので、で〜んと構えている。

政府軍は、これまでもアレッポの産業地帯を守る素振りすら見せず、悪意があるのか・ないのか不明だが、ゲリラが工場を壊すのを黙認していた。アレッポ市内は最低限の面積しか守っていない。

最近は、むしろホムス県の掃討に力を入れ、成果をあげている様子。

フリーゾーンを安全な地区に移転するという昨日の報道を見ると、政府はアレッポを半分見捨てており、むしろ交通の要衝であるホムスの守りを重視しているのかもしれないと感じる。

世の中が混乱したおかげで、軍にとり、アレッポとホムスのどちらが重要か、明らかになった形。軍が守らない都市には財界人は絶対に戻らないので、アレッポの復興は難しくなるだろう。アレッポが復興しないと、ホムス、ラタキア、イドリブ、ラッカ、ハサケ、デールの経済も、沈下したまま浮上しない。



2月13日、レバノン南部再建の仕事をしていた、イラン革命防衛隊幹部が暗殺された。
http://www.dailystar.com.lb/News/Middle-East/2013/Feb-13/206372-a-senior-iranian-commander-reportedly-killed.ashx
ダマスカスからベイルートへ移動中に。
http://www.dailystar.com.lb/News/Middle-East/2013/Feb-14/206467-iran-mourns-slain-senior-military-commander.ashx

2月16日、暗殺事件について、イスラエルに復讐すると発表。
http://www.dailystar.com.lb/News/Middle-East/2013/Feb-16/206732-iran-vows-to-avenge-guard-commanders-killing.ashx

2月16日、暗殺された、レバノン南部再建本部長(革命防衛隊)は、アレッポで再建プロジェクトに参加していた。アレッポからダマスカスに戻る途中で(つまりシリア国内で)暗殺された。駐イラン大使が、イスラエルを非難。
http://english.irib.ir/news/political4/item/106872-%E2%80%98assassination-of-shateri-proves-tel-aviv-concern-over-resistance-movement%E2%80%99

彼は、この仕事をしていたのだろうか?
アレッポ大学空爆事件で破壊された学生寮9号棟が修復された。
この空爆事件の死者は400人を超えたそうだ(教会筋)。
画像



イランは、シリアが欲しいだけ小麦を供給すると語った。

2月16日。イスラエルは、ゴラン高原の検問所に運ばれた、負傷したシリア人7人のうち、5人をイスラエルの病院で治療したと発表。イスラエル戦略問題担当大臣は、負傷者が民間人か戦闘員かは明らかにしなかった。
http://arabic.rt.com/news_all_news/news/607910/
2月17日。治療した負傷者はFSAゲリラ。
http://arabic.rt.com/news_all_news/news/607977/
(公然と密接な関係を見せつけて、何をしたいのだろうか。)

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
更新が2月でストップしていますが 是非 シリアの最新情報を時間がある時で良いので更新して頂けたらと思います。

日本の報道だと反アサド政権報道ばかりで本質が見えない物で
緑色のドラゴン
2013/03/22 11:20
更新されなくなって2ヶ月近いですが、どうされたのでしょうか。ここで見るAJやアラビーヤはアサド政権憎しの報道ばかりですね。AJがアサドを憎むのは勝手ですけど、デタラメニュースを流すのにはウンザリです。自称活動家とかの情報を鵜呑みにするとか、恥ずかしくないんでしょうかね?管理人様の情報はためになります。更新を期待してます。
アラ語留学生
2013/04/06 12:51
始めまして。上のコメントの方たち同様、更新が滞っていることが気にかかっている者です。
私は日々の感想様のご主張に100%同意してはいません。たとえば在日問題に対する認識は日々の感想様とかなり異なります。
ですが一連のアラブの春に対する疑義あるいは欺瞞に関して大いに日々の感想様のブログに助けられたことはいうまでもありません。
方々同様、私も少しでもいいので情報が更新されることを期待しておりますが、実は今まで個人の営為で続けられているブログを自分の都合で情報を寄こせとばかりに更新の願いを出すのもどうかと思い躊躇しておりました。
方々のコメントに便乗したといえばそうなのですが、私も更新の要望を出しておこうと思い立った次第です。
よろしくお願いいたします。
くたばれエルドアン
2013/04/07 14:46
他の方々と同様、ブログが更新されないことを心配しております。
更新されない理由が仕事等の「多忙」であればよいのですが… 健康面での理由でないことを願うばかりです。

ブーティ師やシリア正教の大司教の殺害といった、反政府側の犯罪は日本では全くと言っていいほど無視され、反政府派が発表する「政府軍による住民虐殺」報道ばかり…
まるぴ
2013/04/23 16:41
更新されていることを期待して再びお邪魔しましたが・・残念です。もう2ヶ月以上ですね。昨日のダマスカスの爆発はひどかったですね。
アラ語留学生
2013/05/01 09:29
1回目の投稿から 約1ヵ月半経過しましたが 他の投稿者と同じで心配しております。

こういった シリアの確信に迫った情報が記載されたブログというのは反響があると思いますし各方面からの圧力も想像が出来ますが そういった事がなければ良いのですが

第2次 オバマ政権になったら方向性が緩やかにではありますが アサド政権存続容認の方向で向かうと思っていただけに 最近の化学兵器騒動による 路線変更(反体制派への武器供与の再開)への変化は残念ですが ユーゴスラビア・アフガニスタン・リビアの時の様にNATOに空爆される事は ロシアとイランが体を張って護り中国が経済的に支えているので大丈夫だと思います。 

シリアの戦争は持久戦だと思いますが 私はアサド政権が存続して平穏な日常に戻る事を願っておりますし シリアが持ちこたえれば欧米やイスラエルが支配している世界構造が大きく変化すると思いますし それを通して日本の政治も影響を受けて変化する筈です。

緑色のドラゴン
2013/05/03 14:22
残念。一日も早い復帰を望みます。在日ネタを1年に千本以上書いていた方が。アレッポで捕まった帰化人リーなんとかのその後も知りたいところ。早く戻ってきてください。よろしくお願いします。
残念です
2013/05/05 21:36
やはり更新されていませんでしたか。残念です。もう3ヶ月以上がたちました。もう更新は行なわれないものと考えたほうがいいんでしょうか?それにしてもなぜ、突然ストップしまったんでしょう??
アラ語留学生
2013/06/30 09:44

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