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zoom RSS シリア:政府軍に関する評価5つ

<<   作成日時 : 2013/02/05 06:42   >>

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2月3日。ロシアのニュース・サイトwww.nakanune.ruの記者が、最近ダマスカスから帰国した、モスクワ国立大学経済学教授で、ニュース分析サイトANNA編集長のMurat Musinにインタビュー。

政府軍の被害は、外国人ゲリラの被害よりずっと小さい。軍が道路を常時監視しているわけではないので、軍がいないときにやってきて襲撃するが、軍が近づくと逃げる。以前は、ゲリラが近づくと、軍は被害を小さくするため後退していたが、最近は、武装集団を全て排除する方針に変わった。

シリア危機が重要な転換点にある背景は、米国の外交方針が劇的に変わった点にある。イスラエル首相のようなタカ派が、オバマ政権から排除され、対イラン開戦に反対する人物が、CIA長官に任命された。彼は、別の国々でも米軍の存在を縮小することを示唆している。新国防長官も、ほぼ同意見である。オバマ政権の新しいメンバーは、総じて軍事解決より交渉を好む。

ただ、米国外交は戦術が変わっただけで、戦略は以前のままである。以前は、ロシアのガズプロム社に打撃を与え、アサド政権を軍事的に転覆し、南方のガス資源を欧州に届ける計画だった。最近の報道によると、そう遠くない将来に、イラン・イラク・シリアのガス・パイプラインを欧州に接続することで、米国・イランが合意に達した。そうなると、ガズプロムが打撃を受ける。

1期目のオバマ政権は、フランス、イギリス、カタールに、アサド政権打倒の軍事作戦を担当させた。前CIA長官が、作戦立案者である。しかし、これは実行不可能であることが判明した。

シリア正規軍は、静かに、しかし着実に外国人ゲリラを一掃している。だから、米国国務省は、シリア国内のワッハーブ集団への資金提供を止めた。今でも資金援助しているのはカタールだけだ。

シリアは、あと6〜9ヶ月間我慢しなければならない。大変厳しい期間となる。反体制派は今、自爆攻撃に頼っており、冬の燃料輸送ルートを混乱させている。人々からパンを奪い、政府に負担を強いている。春になれば、人々は表に出てくる。シリア当局は、このゲームをよく理解している。

1月6日の大統領演説は、素晴らしい演説だった。強者の立場から語っていた。内容は明確で、万人にわかりやすかった。人々は支持している。シリア内政への外国干渉の規模が、はっきりとわかるからだ。
http://arabic.rt.com/news_all_news/analytics/69257/



2月4日。レバノン人軍事評論家アミーン・フタイト氏(親シリアのコメンテーター)

ゲリラ支配地区が、16→8地区に半減。ゲリラ側の死者多数。米国の1月29日付け報告でも、ゲリラ支配地区が3週間で40%減少した。

この時期にイスラエルが空爆した理由は、
(1)地上での敗北が確実で、不可逆であるため、米国の政策の失敗を世界の目から隠すような話題作りが必要だった。あわよくば、シリアに反撃させ、話の流れを変えたい。

(2)イスラエルからの支援を見せることで、国内ゲリラの士気回復を図る。

(3)国内のゲリラ戦で負けた結果を、米国は簡単に受け入れないという意思表示。

イスラエルの空爆計画を米国が了承した(gives green light to)のではなく、米国にとっては実行しなければならない作戦だった。

今後の展望。
(1)シリアは挑発に乗らないから、米国の期待通りにならない。

(2)政府軍の士気には何ら影響はなく、ゲリラ掃討を着実に進める。

(3)シリアとヒズボラの(反米)抵抗運動は続く。

(4)ロシアは高い見地から行動し、ミュンヘンでの4者協議をひっくり返した。仰天した米国は、NCSORF議長をロシアへ派遣することに同意した。NCSORFは、アサド体制とは協議しない、国連憲章第7条を発動してシリアを武力制圧せよと叫んでいた組織である。

まとめると、イスラエルの空爆で、流れを変えることはできない。米国の期待通りにはならない。シリアの将来はシリア人が決める。(外国政府の手先にすぎず)自分の意見を持たないNCSORFに、居場所はない。
http://megalodon.jp/2013-0204-1554-08/thawra.alwehda.gov.sy/_kuttab.asp?FileName=89383590020130204013703



2月4日。The Guardian紙の取材。

Deir県の防空基地勤務だった人物の話

2007年にイスラエル空軍機が原発を爆破したとき、緊急連絡用の電話で、司令部から反撃するなと言われて仰天した。

記者の作文

直近のダマスカス空爆でも、シリアの防空システムは機能しなかった。シリア政府は、公式には、イスラエル機が超低空を飛行したため、レーダーで捕捉できなかったと説明しているが、NATOのレーダーはもちろん、レバノンの民間用の航空管制塔でも、攻撃態勢をとっている10機を捕らえていた

アレッポの話

ゲリラが12月に占領した歩兵学校は、主要な訓練所であったはずだが、設備は質量ともに低く、がっかりさせられる水準。敷地の内側に生えていた、これまで目隠しとなっていた木々は、暖房用の薪にするため切り倒された。シリア軍は中東最強というのは幻想だった。我々は恐怖心を植え付けられていただけで、実際には弱い。ゲリラにとり、恐いのは戦闘機だけ。
http://megalodon.jp/2013-0205-0544-08/www.guardian.co.uk/world/2013/feb/04/syrian-rebel-raids-military-strongholds



シリア国防大臣が2月4日、国営テレビで会見。(2月5日16時30分追加修正、6日01時30分追加)

イスラエルから空爆された件について

イスラエルは、シリア国内のゲリラに指示を出している。防空基地が攻撃されない日はない。設備を、本来あった場所から、安全な場所へ移動して稼働させている。そのため、カバーしきれない地域が発生した。イスラエルはその地域を知っている。

(注:こういう話をされると、かえって不安になる。)

事件について発した軍声明に、「しかるべき時期に報復する」という決まり文句が欠けていた点について。シリア軍はなぜ反撃しないのか、という疑問に対し。

シリア軍は、(イスラエルとつながった)武装集団と戦っているのであり、シリア軍が上げている成果に対し、イスラエルが反撃したのが、今回の爆撃だ。

(注:なるほど、このような解釈であったか。)

基地をゲリラに奪われたとする報道が相次いでいる点について

単に中継点として使っているだけの基地、基地防衛に人員を割くことができない基地については、日々の補給時に犠牲者が出るコストも考慮し、撤退している。主要な基地については、別の態勢をとり守っている。

電気、水、ガス、食料の供給が長期間止まっているとの苦情について

現在シリアが直面している危機は、いかなる対外戦争よりも難しい。軍の主任務は、ゴランでイスラエルと対峙すること、その他の国境も含め国境を守ることである。武装集団に対する対処は、基本的には軍の主任務ではない、基本的には。しかし、武装集団の規模が非常に大きい場合は、軍がそれらに対応する。

集落の一つ一つ、電柱の1本1本に部隊を張り付けることはできない。軍がゲリラを排除したあと、再び数人が地区に入り込み、体勢を立て直し、再び蜂起している。問題人物が地区に侵入したとき、住民は中立的な態度を取らず、勇気を持って武装集団に立ち向かってほしい。国家存立の問題、自分の家が壊されるという問題を前に、中立はないはずだ。

軍が問題地区に入ってから、安全宣言を出すまで時間がかかりすぎとの苦情について

軍は、ゲリラを一気に殲滅する手段を持っているが、それを使うと全てが破壊されてしまい、再建が大変になる。地区内にいる住民まで死んでしまう。

アレッポ大学爆撃事件について、軍が事情を説明する声明を発したが、諸外国のメディアが、その後も軍が爆撃したと報じ続けている点について

当時、アレッポ大学で試験をしていたことを軍も承知しており、軍が大学を空爆したということはない。

誘拐された軍人・兵士の扱いについて

殉職者に対しては、敬意を表する。規定に沿って処遇する(遺族恩給など)。誘拐された者について、犯人が接触してきた場合は、釈放を実現すべく交渉する。そうでなく、行方不明の状態が1年続いた場合は、殉職と同じ扱いとする。

ダマスカスのアル・ヤルムーク・パレスチナ・キャンプには、政府軍は決して入っていない。

・・・など。

http://www.sana-syria.com/ara/2/2013/02/04/465499.htm
http://www.sana-syria.com/eng/21/2013/02/05/465506.htm
http://www.youtube.com/watch?v=5N4blc40HEc
http://www.youtube.com/watch?v=78-gNiw5xjw

(注:軍に寄せられている各種の苦情・疑問に答えている印象。)



(2月5日15時10分追記
イスラエルのダマスカス空爆に関してレバノン人(?)専門家アリー・リズクの話。

イスラエルが、シリアの化学兵器がヒズボラに渡ることを恐れているという話題は、重要だとは思わない。シリアからヒズボラへの物資搬送は毎日やっていることであり、今回重要なことは、イスラエルがトラックを特定した点である。多国籍のFSAとモサドの間に、諜報活動の連携ができあがっている可能性がある。

イスラエルは、アル・カーイダが支配するシリアを好ましく思っていない。アサドがいないシリアは都合が良い。アサドさえいなければ、イラン・ヒズボラのつながりを切ることができるからだ。イスラエルは、アサドを追放したいと考えている。

シリア危機について現状打開の展望が見えてきたと同時に、イスラエルが空爆したということは、たとえ米国・ロシア・イランが合意しても、イスラエル・カタール・サウジ・トルコ連合が、別の利害追及の観点から、妨害に入る可能性があることを示唆している。
http://www.youtube.com/watch?v=keg6SmJOZFs
(追記終了)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
モロッコに旅行にいく友人がおりまして、hibikanさまの見解を伺いたく投稿しました。
アルジェリアでテロがあったことから、隣国のモロッコに行くことにも大変心配しています。友人は女二人でマラケシュに1週間ほど旅行します。砂漠にも一泊するようなのですが、国境あれどないような?サハラ砂漠、 hibikanさまのような、見識ある方にご意見頂きたいです。私事の相談を誠に失礼いたします。おてすきのときに、どうかお返事ください。宜しくお願い申し上げます。
moemoecafe
2013/02/06 21:45
お返事差し上げるのがすっかり遅れてしまい、失礼いたしました。

アルジェリア情勢は見ていませんが、フランスはアルジェリアを狙っていると噂されており、アラブの春当初から、アルジェリア政府は、不穏な活動に過敏になっています。

シリアのパターンを見れば、周辺国とアルジェリア国内で、これからだんだん事件が増えてくるのでは?と類推することができますから、ニュースをよく集めて検討してください。
hibikan
2013/02/12 10:47

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